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イベント 渡邉隆学長の退任記念講演会?祝賀会を開催しました

 平成29年3月31日の任期満了をもって退任される渡邉隆学長の退任記念講演会?祝賀会が、平成29年3月21日に開催されました。教職員や学生、元教職員等70名余りが参加し、渡邉隆学長の長年の功労をねぎらいました。

 講演会では、<智惠と勇気の冒険>と題し、渡邉隆学長の生い立ちから始まり、これまでの教育?研究活動について振り返りました。参加者は興味深く耳を傾けていました。

  

学長写真

<智惠と勇気の冒険>から抜粋  
 最近私は、「ぼくは明日、昨日の君とデートする」という映画の題名を見てはっとしました。なぜならば、この題名(言葉)は私が考えていた教育のテーマそのものだと思ったからです。
 学生の指導、卒論や修論指導の中で「この子は何を馬鹿なことを言っているんだろうな」と思うことがたくさんあります。けれども、その彼や彼女をあらためてよく見たときにものすごく良いものを持っていると気づくことがあります。指導するという立場になってしまうと、その良いものを見つけるよりも、その馬鹿な話に注目してしまう。そのとき学生の成長を待つという心が必要なのだと感じました。
 「あの時は分からなかったけど、君の本当の良さが今、分かった。明日会いましょう。」あの当時(昨日)評価しなかった、出来なかった、「良いものを持っていたんだなぁ」という気持ちが良く表れていて、私は非常にこの言葉が好きになりました。
 学生はそういう可能性を持っていて、今すぐに100点の評価はあげられないけれども、その子が持っている可能性はいつか爆発するかもしれません。
 私の教え子の中でも3人がこれにあてはまります。今デンマークで電子顕微鏡の分野でトップに立っているAくんは、最初私のところに来た時に、何を卒論でやりたいかと聞いたら「錬金術をやりたい」と言ってきました。22歳近くになって錬金術があると思っているのか、私をからかっているかとも思いましたが、彼は本気でした。私はそこで粘土鉱物の合成というものがあって、100グラム3,000円くらいの粘土鉱物があるからといって研究させてみました。彼は本当に科学に対する目が鋭く、実験技術もすばらしかった。彼は修士を修得後、東大の博士コースに行きました。彼の指導教官も、彼の修士論文は大変すばらしいと誉めていました。一方で、あんなに英語が出来ない学生は 初めてだとも言われました。そこで彼には270頁くらいの英語の論文を全部訳すように指導しました。彼は3か月かけて全部訳して、その英語論文の大部分を暗記してきました。それで彼の英語力はおおよそ基準に達しました。そういうファイトのある学生でした。そのとき、錬金術のAくんはよく成長したなと思いました。(中略)
 それぞれ学生は成長していきます。その中で私自身もいろいろなものを頂いたと思っています。

 看護大の皆さんにも議論が出来て明るい雰囲気の大学を目指してほしい。そしてまた、学生が夢を持てる大学にしてほしいと願っています。

  


 祝賀会では中島紀惠子前学長、新潟県知事からご祝辞を頂きました。また、渡邉学長からバトンを引き継ぐ小泉副学長から記念品の贈呈、さらに学生?同窓会から花束の贈呈がありました。
 会の最後に竞彩足球app下载の校歌を合唱し、今後の学校運営に関して決意を新たにしました。


    中島前学長        学生からの花束贈呈   同窓会(卒業生)からの花束贈呈



小泉副学長       学生や教員との記念写真         校歌合唱

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