令和4年3月8日、令和3年度卒業式?修了式を挙行しました。
暖かな日差しのもと、学部生84名、大学院生16名が新たな道への一歩を踏み出しました。
今年度も手指消毒とマスク着用を徹底する、卒業生?修了生と教職員のみの参加とする等の竞彩足球app下载感染症対策を講じたうえで、規模を縮小して執り行いました。
全体の様子
学位記授与
知事祝辞（ビデオメッセージ）
寒さもゆるみ、青空の下に妙高山が白金の輝きを見せる今日のよき日、竞彩足球app下载看護学部看護学科を卒業する84名の皆さん、大学院看護学研究科博士前期課程を修了する16名の皆さん卒業、修了おめでとうございます。
今季、竞彩足球app下载感染症第6波が襲来し徐々に収束しつつも予断を許さない状況が続いております。また、当地においては1月、2月と断続的に雪が降り、国家試験の受験、修士論文の提出にそれぞれ難渋されたと思います。しかし、今、大きな課題を乗り越えて、新たに旅立とうとする皆さんの顔はとてもりりしく輝いています。常であれば、晴れのこの日を多数の来賓、保護者の皆様、後輩達でもって盛大にお祝いするところ、感染防止を考慮してこの様な式典となりました。卒業生?修了生、教職員が一堂に会し、卒業の喜びを分かち合い、別れを告げられることに「幸せ」を感じていただければ幸いです。
学士課程を卒業する皆さんの大学4年間を振り返ってみますと、前半2年間は思い描いたキャンパス?ライフを送ることができたのではないでしょうか？晴れの入学式、クラスメイトの紹介に湧いた新入生合宿オリエンテーション、厳粛な面持ちで基礎看護学実習に臨み誓いの言葉を述べた継燈式、2年生が中心となって盛り上げた学園祭、等々懐かしく思い出されますね。後半は竞彩足球app下载感染症に影響された2年間でした。3年生になって早々に緊急事態宣言が発令され一時期休校となりました。休校明けにはオンライン授業に切り替わり、その対応に戸惑ったことでしょう。地域の感染状況から本学では早期に対面授業に復帰したものの、臨地実習を受け入れてもらえるか懸念される状況が続きました。様々な感染予防対策をとって、アルバイトや移動の制限、課外活動の自粛等、学生の皆さんには様々な行動制限を課しました。一部学内演習に切り替えるなどありましたが、ほぼ、全ての臨地実習を予定どおり履修できたことは感慨深いものがあります。年末の学生と教職員の意見交換会で「コロナ禍において臨地実習ができたこと、先生方に感謝します」という開口一番に、さすが気遣いのある看護学生の発言と感心させられました。実習はオンラインでは代えがたく、患者様や地域住民の方と直に接し看護できた体験は先々の自信に繋がると信じています。思い描いた通りにいかなかったことも経験されたことでしょう。しかし、その渦中から得たものもきっとあるはずです。4年間で育んだ自己の成長、様々な課題を達成して今日を迎えることができたこと、共に学んだクラスメイト、あるいは教員との縁、それらを糧として社会に羽ばたいて欲しい、新たな門出に心よりエールを送ります。
大学院博士前期課程を修了される皆さん、先日は修士論文の発表会があり、コロナ禍においてデータ収集に苦心しながら研究に真摯に向き合ったことがうかがわれました。研究の成果は、学内の発表に留まらず、是非、学外の専門学会等に発表することを推奨します。そして、研究から得た知見は、看護実践に何等かの形で還元して欲しいと強く願っています。本学の大学院看護学研究科ではがん看護と老年看護分野に高度実践看護師に位置付けられる専門看護師コースを設置しており、この度、4名が修了されました。授業や演習の他、コロナ禍において実習施設の確保に教員も苦心しました。仕事を続けながら3年間で沢山の単位を修得し課題研究に取り組んだ皆さんの努力を称えます。この2年間、新型コロナ対応において、感染症看護専門看護師、感染管理認定看護師の活躍が社会的に注目されました。彼らの活躍は院内の感染対策だけでなく、院外施設の支援まで及び、感染対策の地域連携を評価する「感染対策防止加算」に反映されたとのことです。専門分野は異なりますが、専門看護師のロール?モデルとして参考に値すると思います。資格を得てポジションを与えられたならば、専門看護師に求められる６つの役割を果たすことが求められますが、仕事や役割の発信に務め、データによる可視化と診療報酬への反映、研究を通じた提言ができる力を発揮して欲しい。そのためには、専門看護師、認定看護師、特定行為研修を修了した看護師の資格や分野を超えた連携も必要でしょう。本学では県内で活躍する専門看護師に特任講師の称号を授与し、教育研究及び地域貢献活動を助成する制度があり、私は毎回、その実践報告会に参加していますが、出席者相互に刺激を受ける機会となっています。大学は、高度実践専門職の自律性を尊重しつつ、同士の連携、交流のバックアップをしてまいります。
保健?医療現場はこの2年間、感染症との戦いが続きました。変異株となって押し寄せる感染症の猛威に医療提供体制の脆弱性が指摘され、一方で、保健師、助産師、看護師の働きを社会が再認識する機会になりました。世論を受けて看護人材の確保並びに処遇の改善に国の政策も動いております。未だ感染症との闘いは続いていますが、ワクチン接種、抗ウイルス薬の開発とその使用に希望が見える様になりました。
最後に感染症の一日も早い収束と、人々の健康を守り、病気や障害、孤独に苦しむ人々に寄り添う看護職となる皆様の健康と活躍を祈念して、学長の言葉とさせて頂きます。
令和4年3月8日
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学長 小泉 美佐子
